16冊目『1984年』
- 作者: ジョージ・オーウェル,高橋和久
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/07/18
- メディア: ペーパーバック
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ビッグブラザーという支配者が率いている党によって独裁政治が行なわれている世界を描いたディストピア小説としてとても有名な小説。
本書で独裁政治を支えるテクノロジーとしてテレスクリーンという宣伝(洗脳)と監視が出来る双方向テレビが登場する。
完全な監視が成立したこの世界はとても暗く希望のない世界として描かれている。
そんな中で主人公のウィンストン・スミスはたとえ自分の行動や言動が常に監視されているにしても内心の自由(自分が何を思うかは誰からも成約されないし監視されない)と思うにいたり、そこにこの暗い世界を変えていくための希望を見出す。
独裁政治がテクノロジーと結びつくことによってより効率的により確実になされるという恐怖がここにありそれに対してはやはり警戒が必要だということを考えさせられる。
また内心の自由がこのような独裁体制を打ち破る希望になるのかそれは本書を読んで考えてみてほしい。