内向的な、あまりにも内向的な

内向的な性格な僕の思考

23冊目『光待つ場所へ』

 

光待つ場所へ (講談社文庫)

光待つ場所へ (講談社文庫)

 

 

著者は辻村深月氏。

本書は著者の過去作で登場した登場人物の後日談だったり前日談を収録した短編集。

 

辻村氏の小説は過去作で登場した登場人物を再度、登場人物させる手法を取っていてるため本書から読むと他作の面白さが半減してしまうことになるかもしれないので注意が必要だ。

 

本作は辻村氏の講談社文庫から出ている他作を読んでから読むのがおススメ。

 

と言っておきながら、あえて他作を読まないで本作を読むということをしてもいいかもしれない。

 

というのも本作は過去作ネタバレ的な話はないため過去作を読んでいなくても楽しめると言えば楽しめるのだ。

 

僕は一通り過去作を読んでしまってから本書を読んだので、先に本書を読んでから過去作を読んだらどう感じるかということはわからない。

 

なのでそういう人がいたらぜひ感想を教えてほしいくらいだ。

 

こういう過去作で登場した登場人物が再度出てくるような話というのはもしかしたら賛否両論あるかもしれない。

 

それぞれの登場人物の過去や未来を別の作品で発表するというのはある意味、読者の想像力を奪う行為とも言えなくはない。

 

語られなかった余白を想像して楽しむこともまた小説の楽しみ方だと思うからだ。

 

僕自身は著者が過去作の登場人物を取り上げるのは好意的に見ている。

 

と言うのも、そういうふうに作品どおしが繋がり合っているのが辻村氏の小説の特徴でありそこを楽しむことができるからだ。

 

なので本作と繋がりのある作品をもう一度読み返したいと思っている。