書評 7冊目 『プラグマティズム入門』
著者紹介
内容紹介
はじめに
久しぶりにブログを更新します。世間はコロナでまだまだ大変な状況ですが、もともとインドアな私の日常はそんなに変化がない気がします。
今回、書評をさせて頂く本は『プラグマティズム入門』という本になります。久しぶりの更新にも関わらず、こんな堅苦しい本を紹介します。いつも自分で思いますが、文章が真面目腐ってるというか、堅苦しいというかユーモアが全然ないというかそんなことが自分の文章の課題なのかなと思っています。
やっぱり、人に読んでもらえる文章って人の心を動かす文章だと思うんですよね。やっぱりそこが足りてない気がしています。だらだらと書きましたが、書評していきます。
本書を手に取った理由
たくさんいろんな本を読んできましたけど、自分の中でこれといった軸足になる考え方を持てずにいろいろな考え方が頭の中でただグルグルしているだけのように思っていました。
そしてそんな状態でSNSなどを眺めているとより、自分の頭が混乱するというか確かな考えた方みたいなのがないなという気が強まって、じゃあまずは何か一つの考え方を頭の中にしっかりと入れてみようということで本書を手に取りました。
本書の主題
プラグマティズムという思想がどのように発展してきたか、またそれぞれの時代の中でプラグマティズムという思想がどのような思想と対峙してきたかという見取り図。
本書の注意点
入門書としては中くらいのレベルの入門書かなと思います。ある程度、哲学に対する知識がある人を対象としているというレベルの内容で、哲学の知識が全くない場合は読むのはキツくなるかなと思います。
こちらの本で難しいかなと思った方は、小川仁志著の『アメリカを動かす思想ープラグマティズム入門』をオススメします。
本書の評価
プラグマティズムという思想の全体像が、わかるようなっていますプラグマティズムという思想はやもすると、たんなる実用主義という批判をされますが、それだけにとどまらないこの思想の魅力を伝えています。
プラグマティズムの思想家、それぞれには着眼点や問題意識に差があり、プラグマティズム内部の差異に関してもしっかりと説明されています。またそれぞれのプラグマティズムの思想家が、どのような考え方と対峙してきたかということも丁寧に説明されています。
例えば、本書で取り上げられているパースという思想家はデカルト的な、真理観や真理に到達するための方法を批判していきます。ここでデカルトという人物の名前が出てきましたが、デカルトのことを知らない人が読むとなかなか本書を読むのは厳しいかもしれません。
もっともこの本を手に取るような人は、なんらかの形で哲学を勉強して、哲学に全く興味がないという人はいないと思いますが……。