理想ってなんだろう?
理想
りそう
ideal
プラトンのイデアに由来し,具体的存在の原型,範型となるような完全性をそなえたもの。個物,関係,行為などについていわれ,意志の目指す目標となる。理想の概念を最初に掘下げて用いたカントにあっては,それは最も完全なものであり,経験によらない先天的な認識形式,すなわち理性概念をいう。価値概念であるから存在論と同時にもろもろの実践的学科,すなわち倫理学,美学 (特に芸術哲学) ,宗教学などで重要な働きをなす。出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
理想の意味について辞書から引用をしてみた。
二番目に上げたブリタニカ国際大百科事典の説明は哲学用語としての理想の説明になる。
小学館デジダル大辞泉の説明の方が俗っぽい説明で、ブリタニカ国際大百科事典は高尚な説明だと感じる。
多くの人にとって理想とは小学館デジタル大辞泉の説明にあるような意味で使うだろう。
何が理想なのかはそれぞれ人によって違うだろう。
でも理想だと言える形は本人にとって最高のものであるに違いない。
その最高の姿を目指して日々生きているかと言われるとそんなこともない。
皆それぞれの形で折り合いをつけて妥協して生きているだろう。
そうしている内に自分にとって理想的な状態とはどんな状態なのかわからなくなる。
また自分が思っていたことが実は全然理想てきなことではなかったということもあるだろう。
理想を求めることは素晴らしいことかもしれない。
でもそれを求めすぎてそれに縛られてしまうことは逆によくないことなのかもしれない。
介護士として仕事をしていた時、利用者に理想的なサービスを提供しようと思っていたけど施設の中でその理想的なサービスがどのようなものなのか意見の対立があった。
そういう中で仕事をしていて、何が理想的なのかわからなくなった。
人それぞれ理想が違うことはわかるのだがその理想は本当の意味で利用者のことを考えているのだろうかと。
結局のところ自分が理想だと思っているものを押し付けているのではないかと。
そんなことを思いながら仕事をしていたことをこの言葉から思い出した。